2009年6月18日木曜日

玄奘三蔵が歩いた道をgoogle mapでたどる

ちょっと予習のペ-ジです。
玄奘三蔵が歩いた土地を手持ちの資料やウェブで調べて、google my mapに落としてみました。
まだ、地名を入れただけで解説は書いておらず、作りかけの地図ですが、大きな地図を開いてご覧ください。
「航空写真」や「地形」で見ると、シルクロードをたどって天竺へと向かった玄奘三蔵の旅がいかに厳しかったか想像できます。
「その他」の中から「写真」を選ぶと、世界中の人が貼り付けた現地の写真が見られます。
地図検索ボックスに地名を入れて検索すると、その土地について世界中の人が書いた解説が読めます。(日本語のものもたくさんあります)
加藤九祚さんが発掘してる「カラテパ遺跡」も空から見られます。


より大きな地図で シルクロ-ド玄奘三蔵が歩いた道 を表示

●往路:濃い青のマ-ク
●目的地ナ-ランダ:緑色のマ-ク
●巡礼と復路:ライトブル-のマ-ク
●テルメズ:赤、カラテパ遺跡:黄
●おおよそのル-トをなぞるライン(紫色)は作成中。現在、玄奘の目的地ナーランダ(インド)まで。

大きな地図を開き、Google map画像の上の「Google Earthで表示」をクリックに続いて「開く」をクリックすると、Google Earthの機能を使って上空からのツア-ができます。(Google Earth5.0のみ。)

まるで、孫悟空の觔斗雲(きんとうん)に乗ったみたいに、砂漠のオアシスからオアシスををひとっ飛び。苦労して砂漠を渡った三蔵法師さんに申し訳ないほどですが、どんな場所を旅したのかがよくわかります。

Google Earth5.0のダウンロ-ド・インストール(無料)は:http://earth.google.com/

Google Earthを開いたら:
▼Google Earth画面の左縦欄「場所」の中の「シルクロード玄奘三蔵が歩いた道」をダブルクリック。さらに「場所」欄右下の四角いマークをクリックするとツア-がはじまります。

▼さらに、場所の下のほうにある「ル-ト」を指定して、「場所」欄右下のル-トマ-クをクリックすると、ル-トにそって低空飛行で旅ができます。

名水の会の学習会・公開講座の今年のテ-マは「仏教伝来」。玄奘三蔵が仏法を求めて天竺へ向かったル-トは、仏教が伝わったル-トをさかのぼったものでした。それは、オアシスからオアシスを結ぶ線の連続。つまり、道は水と水を結ぶところにできたのでした。モノも文化も、水のある場所から水のある場所へと運ばれて行ったのです。まさに、人の道は水の道。

2009年6月14日日曜日

きょう(6/14)和島誠一賞授賞式 前会長(故)今井堯さん受賞

今井堯前会長の受賞が決まっている第10回和島誠一賞の授賞式は、今日(6/14)、同志社大(京都市上京区)で開かれる文化財保存全国協議会第40回京都大会シンポジウムのなかで行われます。

和島誠一賞は、2000年に設けられた賞で、その趣旨は、20世紀後半に行われてきた歴史的環境を保存する文化財保存運動の先駆けをなし、また大きな足跡を残した考古学者故和島誠一氏を記念した文化財保存の賞です。
本年度第10回和島誠一賞の受賞者は、個人部門今井堯氏、団体部門 緑と教育と文化財を守る会(京都府城陽市)、NPO法人安房文化遺産フォーラム(千葉県館山市)   の3者です。

今井 堯氏
文化財保存全国協議会常任委員、国分寺・名水と歴史的景観を守る会顧問
著書 『巨大古墳と倭の五王』、『古代東国と大和政権』
1932年岡山県生まれ、東京都国分寺市在住 76歳
文化財保存運動の中核として50年間以上活動するとともに、東山道や武蔵国分寺の歴史的景観の保護運動に献身的に担ってきた。また陵墓古墳の検証と保存公開を求める16学会の運動に献身してきた業績が高く評価され、第10回和島誠一賞に選考されました。

きょうは、東山道や武蔵国分寺の保存に力をつくされたこの国分寺の地から、今井さんの受賞をお祝いしたいと思います。

国分寺・名水と歴史的景観を守る会では、今秋、今井堯さんの足跡をたずねる会を開き、今井さんの業績を顕彰します。(10月18日の予定)
▼右上写真は、2008年3月16日、当会総会の基調講演(公開講座Ⅲ)で熱弁をふるう、在りし日の今井さん。 演題:武蔵国分寺と民衆―瓦を寄進した女性戸主と防人の妻の歌
▼前会長今井堯さん逝去 和島誠一賞受賞(当ブログ内記事):
http://meisui-keikan.blogspot.com/2009/05/blog-post_4247.html

文化財保存全国協議会 第40回記念京都大会(基調報告と研究発表)


NPO法人安房文化遺産フォーラム
第10回和島誠一賞を受賞された団体。歴代受賞者が紹介されています。
ホーム:http://bunka-isan.awa.jp/

2009年6月12日金曜日

2009年6月定例学習会 テ-マは東山道です

名水の会の6月定例学習会は、5月同様国分寺市からの出前講座です。
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日時:2009年6月12日(金)14:00~17:00 
会場:国分寺市本町・南町地域センター 学習室 
講師:小野本敦さん(国分寺市教育委員会ふるさと文化財課学芸員)
演題:古代国家の成立と東山道 ―武蔵国の事例を中心に―
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<学習会レポ-ト>
・出席者9名
・6月の定例学習会は国分寺市ふるさと文化財課からの出前講座。講師は、ふるさと文化財課へ勤めて今年で4年目という若い学芸員小野本敦さん。
・資料はA3判4枚(レジュメ1枚、図版3枚)。資料の残部があります。ご希望の方は、事務局までご連絡ください。

・レジュメに沿って
1.古代国家と道路 2.五畿七道と駅路の成立  3.東山道武蔵路の発見 4.考古学からみた古代道路―東山道武蔵路を中心に

講話後、質問や感想があった。
・東山道武蔵路の側溝は排水の意図はなく、道路幅12mの明示ではないか。→側溝の深さが一定していないから、排水の用はなさなかったかと。

・旧第四小学校跡地から出土した10C後半の土器は土師器かそれとも須惠器か。→素焼の須惠器であった。八王子辺りで焼いたのではないか。

・その出土した墨書土器の大きさは?→直径14センチ、高さ5、6センチ。

・関東の土は雨が降るとドロドロになるが、東山道武蔵路の道路硬度は馬中心に考えたのか。→実際には判らない。場所にも因るのでは。

・旧第四小学校跡地の側溝の保存はどのようにするのか。展示方法は?道路と側溝との一体性を持たせた保存展示方法が良いし、全体を見渡せる施設が必要。→参考にします。

・駅路の話があったが、伝路があることにも一言触れてほしかった。

・古代の地形と道との関連が判る図例えば、多摩川をどこで越えていたのかとか荒川との関連なども知りたかった。

・武蔵国の東山道は、斜面地、平地、湿地と変化に富むが、とにかく真っすぐな道路を作ったことは大変なことだったと思う。

・遺跡の保存整備に当たっては、国分寺の遺跡を誇りに思えるよう、国分寺の財産だと認識できるように願いたい。